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幼い頃の過ちは無意味では無かった
さかのぼること20数年前・・・
藤沢駅の切符売り場で
ホームレスに『帰るお金が無いから、100円ちょうだいと言われた』
うぶであった俺は悩んだ末、小さながま口から100円玉を手渡した・・・・

それから20数年後、34歳の春、昨日の出来事であった
休日なので仕事も早めに終わらせ、道尾さんの新作である『光媒の花』の残り数ページを読むため
飯田橋のファーストキッチンで一服することにした。
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ふりふりポテトじゃがバター味を、ほうばりながらページはどんどんラストへと向かっている。
その際、隣の人が何やらおかしな動きをしていたのだが直視できず、視界の隅に置いておいた。
調子良くページを進めていると、突然隣の人が俺に何やら話しかけてきた。
風貌はOL風の30代後半といったとこだろうか。左手には、よれよれの熊のぬいぐるみを持っている
『あの〜うちのお婆ちゃんが九段下から半蔵門線でこちらに向かいたいのですが、人身事故か何かで電車が遅れてしまっているみたいで・・・靖国神社の方に住んでまして・・・・・もしよければ・・・100円か200円貰えませんか?』と尋ねてきた
その瞬間かなり意表をつかれ、頭が真っ白になった。全く想像もしていなかった出来事に遭遇してしまったのだ。
数秒間を置いて『それはちょっと厳しいですね』と心を鬼にして言い放った。
彼女は『そうですか分かりました』とその場を立ち去った。
ふ〜今日はなんか変な日だぜ〜と本を読むのを一時中断し、タバコを吸い心を落ち着かせていた
その瞬間!10分後くらいであろうか?先程の女性があつあつのエスプレッソを片手にまた同じ席についた。え!?お金あるじゃん!

幼い頃の過ちは
時を経て、私を正しい道へと誘ってくれた・・・・・

ちなみに『光媒の花』かなりレベルの高い作品で大満足でした!
by aidk | 2010-04-05 22:01 | a.i.diary
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